moflのリア充への道

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最近見たアニメ

グラスリップ

時折、一瞬だけ未来が見える少女と、その友人たちの日常を描く、淡く切ない恋の物語。

作品の絵や雰囲気が好きだったアニメ「凪のあすから」に似ていることで見始めたが、何気ない日常や身内を好きになるという展開も似ていた。

※どちらもP.A.WORKS制作によるオリジナルアニメ

ちなみに「未来が見える」という強い設定に誰しも惹かれそうだが、見える未来はあくまで一瞬であり、見たところでなにかを変えられるわけでもなく、見た映像に囚われることもほとんどなく、本作品においては、見える未来そのものより、「なぜ未来が見えるのか」ということを追求することに焦点を置いている。

本作品は夏休みを描いているのだが、DVD発売のCMにて主人公の透子が「本当に素敵なことは夏休みが終わった後にきます」と言っており、そこを非常に楽しみにしていたのだが、実際に最終話で流れた、夏休み明けの登校シーンは数秒であり、何事もなく終わってしまう。

なんとも消化不良な終わり方となった。

一見、恋愛にはあまり興味がなさそうな透子が、後半になるにつれ、どんどん肉食化していくのが妙に不自然で、恋には鈍感そうな幸が祐の気持ちに気付いて普通に二人きりで会うようになるのも不自然だった。

ネットで評判を調べたが、回収していない伏線があったり、普通のアニメとは違う演出のようだ。

 

Q1.グラスリップって何が面白いの? ストーリー意味不明なんだけど
A.ストーリーを追うのではなく、描写を楽しむもの


(解釈)
 グラスリップの評価のひとつとして、構成が非常に『純文学的』であることが挙げられる。例として妥当かどうかはさておき、村上春樹の作品を思い浮かべて欲しい。其処に明確なストーリーがあるわけでなく、読者は描写に眠る美しい言葉の欠片に心の眼を見開くのだ。

 グラスリップも、純文学を読むかの如く視聴することが求められる。事実、作中には視聴者の教養を試すかのように、夏目漱石の「夢十夜」や中島敦の「名人伝」が提示されている。したがって、視聴者は積極的に作品に歩み寄らなければ面白味を感じられないのだ。

これを見て大体納得した。ストーリーを追いかけるという単純な王道漫画の評価基準はもはや古いのかと思わせる程に、昨今の漫画は多様化しているようだ。

最後まで飽きずには見れたし、絵や雰囲気は好きだが、他に気に入った部分がなく、もう一度見たいと思う程ではないので、評価は6。

変わった作品ということで個性を高く評価にすることも考えたが、そうすると評価基準がブレるので、あくまで気にいるかどうかで判断することにした。

 

ソードアート・オンライン

言わずと知れたMMORPGを描く大人気ラノベの王道バトルアニメの続編。

今回はFPSのゲームが舞台で、新キャラも登場。この新キャラがかなり良いキャラで、相変わらず主人公キリトとのやり取りが見ていて面白い。

そして、キリトが新しいゲームで経験値ゼロの状態から始めて、才能で一気に成長していくシーンは見ていて気持ち良く、一気に見てしまった。

2クール目は、前作同様、別のゲームと思われたが、実際はALOが舞台になった短編と長編、1クール目と合わせて3部構成になっていた。

そして、3部は、明らかに今までと作風が違っており、植物人間になってしまった人達がMMOで集まって活躍したり、その人達が、現実の映像を見たり、現実世界の人間たちとデバイスを通じて会話をしたりと、明らかにリアル、それも障害者と医療を意識した内容となっていた。

MMOの未来、最終進化系を見据えた、リアルで重みのある内容だった。

単なる見やすいアニメというわけではないが、作者の思いを、このような形で映像作品化に出来るというのは素晴らしいことだと思う。

有名な作品だからこそ出来ることであり、その役割を果たしたことは大きく評価したい。

評価:8(特殊)